当たりとハズレ
どうも。15年前に禁煙したのですが、いまだにちょっとタバコが吸いたい「Ⅾ」です。
さて、スバル360のエンジンをオーバーホールしていますと、クランクの回転の軽さにばらつきを感じます。軽く回転するものもあれば、少し重たく回転するものもあります。
原因はいくつか考えられ、
- 組み立て式クランクゆえの軸のずれ(長年使用してのずれと製造時の公差)
- クランクジャーナルベアリング部のラインボーリングの径の公差
- 前作業者による締付け規定無視やベアリング圧入ミスなど調整不良‥
などが主な原因でしょうか?
エンジンは基本的に鋳物をいろんなプロセスを踏んで円加工、内径切削、面切削等がされています。 ピストンやクランクシャフト・エンジンケースなどみんな。
切削刃物を新品に交換した直後の加工と、使い古して交換直前の加工では公差内といえどばらつきが出るのは想像に難しくありません。
規定の公差にぎりぎり収まっている部品たちで組み立てたエンジンと設計通りの寸法ドンピシャで組まれているエンジンでは性能が違うのも当然です。
昔はそれを当たりエンジン・ハズレエンジンと呼んでいました。
最近は技術が進んだためか、あんまりそうした言葉を聞かなくなりましたね。
今作業しているおクルマもちょっとクランクの回転が重く感じられました。
詳しくは内緒なのですが、ひと手間加えることで多少のフォローは可能です。
スバル360のエンジンの組み上げでファンのお皿をクランクケースに装着する際、ちゃんと打ち込んでいますか?「ボルト締めて圧入できるからいいでしょ」なんてやってませんか? 4速ミッション端のベアリングカバーもそうですが、しっかり圧入しないとベアリングのアウターとインナーがずれて抵抗になり、回転が重くなります。
しっかりベアリングインストーラや径のあったパイプなどで打ち込んでくださいね。
Dスペでは、ねじを締めた後におまじないを掛けます。(こちらも内緒( ´艸`))
常に何が最良かを考えながら組むのです。