経験的に8割の車両で緩んでいます。完全にナットが外れますと走行中にギヤがずれてしまい、最悪ミッションブローします。
当店お客様で過去にブローは2例ありました‥。
この緩みは走行中に感じ取ることができないため、わざわざ開いてみないと確認できません。
(余談ですが‥、同様に緩みやすいミッション入力のプライマリギヤの緩みは、わずかですがクラッチミートの際などに違和感を感じ取ることができます。)
この緩みのメカニズムですが‥僕が考えますに、4速車は3速車と比べて構造上どうしてもギア類が薄くなってしまいます。 スムーズにシフトを入れる為のシンクロリングも3速車に比べると大分薄いです。 そのため摩耗も早く、ギヤ鳴りが出るようになります。 ギヤ鳴りという想定外の振動がロックナットを緩めるのでしょう。
同じ取り扱いをするのであれば、3速車のほうがトランスミッションは長持ちしますね。
おクルマを探されるお客さまからは、4速車がいいというご希望をよく聞きますが、全てにおいて3速より4速車のほうが優れているというわけではないようです。
今回、車検のお客様からついでに4速を締め直してほしいとご依頼を受けました。
これは過去にかなりしっかりメンテナンスされたおクルマです。
作業はエンジンを降ろさずに可能。

お!全く緩んでない! 良い仕事されているおクルマです。
緩めるのも大変なくらい、全く緩んでいませんでした。
でも‥せっかく開けたので、破断しにくい対策ワッシャ&ねじロックでしっかり締め直します。

これで絶対に緩まないと断言できます

4速車にお乗りのみなさまには、機会があれば一度4速増し締めすることを強くお勧めします。
それにしても‥
そのロックナット外に最後のベアリングが嵌まってるんだから、間にカラーを挟むとかして、緩んでもナットが外れないようにしてくれればブローにまでは至らないのに‥。 メーカーさんもそこまでは詰められなかったのですね。
当店車両でその対策を試してみるとしますか‥ いつか 
