D-Spls! 「D」さん題あり

ディー・スペシャルズの仕事(&遊び)の記録、宣伝等などオフィシャルお気楽ブログです(笑)。

プリロード調整




スバル360のブレーキをメンテナンスするうえで、何かとフロントドラムの取り外しを行いますね。 組みつけの際にハブナットの締め付けトルク管理、いわゆるハブベアリングのプリロード調整が必要になるのですが、みなさまどのようにやられているでしょう?

フロントハブベアリングはテーパーローラーですので、ナットの締め付けによってクリアランスを調整しています。 締めすぎるとベアリング焼付きの可能性がありますし、緩すぎるとガタが出て振動によるナット緩みを誘発しかねません‥どちらもとても危険な状況を引き起こす恐れがあります。

サービスマニュアルによるとドラムボルト(半径110mmの位置)にスプリングバランスをひっかけ、630~910grで回転するように調整する‥などとよくわかんないことが書いてあります。


前置きが長くなりましたが、今回はこれを簡単に行う方法をご紹介。


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フロントドラムをスピンドルに取り付けて、まず一回レンチで強めにナットを締めつけます。これはガタをとるために必要な作業。 それから緩めて、エアバルブ(半径100mm強)に重りをひっかけます。

630~910grというのはグラム換算すると、およそ40.8~58.9g。 私は手持ちの17mmソケットが52gなのでこれを愛用。プライヤーできゅっと締めてホイールを何度か回転させてグリスを馴染ませてから、プリロード調整に入ります。 ソケットが水平位置からぎりぎり降りるかどうか‥のところを狙って。

プライヤーで締めたくらいがおおよそその辺りになります。 ロックワッシャをしっかり曲げた後でもう一度確認。少々はロックワッシャの中で動きますよ。

納得したらハブキャップを付けておしまい。


どうでしょう? みなさんもぜひ手持ちのラチェットソケットから重さの合う物を探してアタックしてみてください。


ご参考になりましたか?




クラッチが切れない

 


スバル360クラッチが切れないトラブルの代表といえば、クラッチASSYとプライマリピニオンギアのクリアランス過少でしょうか。


これはそのクリアランスがないために、本来別回転できるクランクシャフトとミッション入力のプライマリピニオンが圧着してしまい供回りしてしまうのですね。

クラッチASSYの中でクラッチ板は断続を正常に行えていても、外周りが一体化してしまっていますので、クラッチが切れないという症状になるのです。

そのクリアランス調整は隙間が0.15~0.25mm(山海堂マニュアルでは0.1~0.15mm)になるよう、数種あるシムワッシャの厚みから選択使用するようになっています。 まあ‥当店ではクラッチASSY側を旋盤切削して微調整していますが~




今回お預かりしたおクルマもクラッチが切れないトラブルが出ていたのですが、症状が違っていました。 停止時1速へは入ります。 クラッチミートで発進できるけど、2速、3速へ全く入らない時もあればたまにスコンと入ることもある。よってシンクロとかのミッション内部の不良ではない‥。

一般的にクラッチが滑る原因というのはいろいろありますが、クラッチが切れない原因というのはあまり多くありません。

先のプライマリピニオンの隙間不足、ケーブルが切れている等で作動力が伝わっていない、長期不動車はクラッチ板の張り付き、エンジンマウントの不良でクラッチペダルを踏むとエンジンが引っ張られて結果クラッチの切れが悪い‥なんてこともあり。 あれ、羅列すると結構あるな‥

でもどれでもなさそう。内部で根本的な組み間違いが起こっている‥と踏んで開けてみました。

ちなみに‥クラッチディスクはいわゆる普通のスバル360(以下セダン)とヤングSSやSはボスのオフセットが違い別物です。(判別点・セダンクラッチディスクはリベットが12本、ヤングはリベットが6本 予備部品を探してる人ご注意を!)

セダンにヤングのクラッチディスクを間違えて組まれるケースはよくあります。 滑ることもあるけど、走行に問題ない場合もあります。 表裏を間違えて組まれていることもあり、それでも走れたりします。(どちらもディスクに無理な力がかかりますので、NGです!)



今回のはセダンにヤングのクラッチディスクが反対にでも組まれてるか?と思って開けてみたら‥異常なし。


やばい‥原因がわからない‥と思っていろいろよ~く見ていたら‥


あ!



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クラッチフェーシングが割れてる~!


危うく見落とすところだった~


クラッチディスクを交換したらあっさり完治しました。 そんなことがあるんだね。 フェーシングが割れたらああいう症状が出るのか‥。

いや~勉強になったのでした。



 
 

リードバルブケース




クラシックフォーミュラのリードバルブケースの修理です。

走行中のエンジンブローでコンロッドがぶち破ったのだそう‥



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う~ん、結構いってますねぇ‥。



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歪みが出ないようにダミーケースに固定した状態で、溶接モリモリ。
たぶん巣穴も出てないと思います。

この後の整形はお客様ご自身でなされます。がんばってください!


こんなこともできますよ




東奔西走




毎度ご愛顧いただきましてありがとうございます。


相変わらず忙しくさせていただいております。




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お預かりのお客様、良い仕事を心掛けます。

順番待ちのお客様、なるべく早くお預かりできるよう頑張ります。


しばらくお待ちくださいませ。



サビねじの緩め方




今回は小ネタで、サビたプラスねじの外し方。


サビサビのプラスねじって、緩めようとしてもすぐナメて終了しちゃうイメージありますよね。

でも意外としっかり段取り踏んでアタックすると緩むんですよ。



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用意しましたサビねじ、これは手ごわそう‥

罫書き針や精密ドライバーのようなもので、とにかくとにかく十字溝の中を掃除します。 金属地が出てくるまで。



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ラスペネやCRCのような潤滑剤を吹きかけて、溝にフィットしガタつきのないサイズのプラスドライバーを用意します。溝センターに底付きするのはNG。

思い切り押しつけ一気に緩めます。押す力8 : 回す力2 くらいの感じで。




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ほら、緩みました。



最初緩んだけどすぐに固くなってしまいそれ以上回らない場合には、潤滑剤を吹いて、いったんまた締め付けます。ねじ山内に潤滑剤を浸み渡らせる感じ。そのあと三歩進んで二歩下がる作戦で緩めるとねじが抜けると思います。

アクセス可能ならばねじの裏からも潤滑剤を吹いておくとよりベターですね。


お試しあれ~



nismo S-tune

 


仲良しのクルマ屋「アールアール」さんでHZ33の脚を替えてもらいました。

ニスモのS-tuneサスペンションです。 うふふ 中古だけど‥。



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硬くなり、ダイレクト感が増したかな? 車高も落ちていい感じ。 峠に行きたい。

嫁momoにばれて怒られませんように‥